タイトル『おかえり。』




「あ、おかえり。」


「……へっ!?ちょ、なんで涼がここにいるの!?」













さっき涼からメールで、飛行機が遅れてるからそっちに帰るのも遅くなるって言われた。
一応顔見せにくるとは言ったけど、どうせもう遅い時間だし、玄関先で・・・
っと思って、先にシャワーを浴びた。


シャワーを浴びて、髪を拭く用のタオルを首にかけて部屋に戻ったら・・・









「なんでって・・今日帰ってくるって言っただろ?」

「いや、そうだけど!!遅くなるって言ったじゃん!!」

「うん。これでも遅くなったけど。」












遅くなるっていうから、時間もったいないし先にシャワーを浴びたのに、
部屋に戻るとそこには涼が私のベッドの上で雑誌を読んでた。
(おかえり、って、それはこっちの台詞だよ!!)













「もっと遅くなると思ってた・・なんだ、メールぐらい頂戴よ・・;」

「別にいいじゃん。」

「いいけどさ・・勝手に部屋に入らないで;」

「んなこと言われても、のお母さんが入れてくれたし。」











お母さん・・勝手に娘の部屋に男を入れておかないで下さい(汗)



別にいいけどさ・・もうとっくにスッピンの顔もバレてるし。







私はベッドには座らず、涼の足元に腰を下ろしてベッドにもたれかかった。
一言二言涼と喋ってるうちに、眠たくなってきて、涼の脚に頭を預けた。














「・・、ちゃんと髪拭いとけよ、風邪引くぞ。てか、俺のズボンが濡れる。」

「ぇーめんどくさぃ。」

「じゃぁこの首のタオルは何だよ?」

「んー?涼に拭いてもらおーと思って?v」

「・・俺が来てるって知らなかったくせに?」

「・・あはv」

「しょうがねぇな・・。」









涼は呆れながらも私の後ろに移動してくれて、首にかけてたタオルで髪を拭いてくれた。




「ぁ〜気持ちぃ・・v」

「・・子供みてぇ。」

「まだまだ子供ですー。」

「ハィハィ。」











人に髪拭いてもらうのって気持ちいいよね。
私はよく自ら進んで直人の練習台になったもんさ。(カットは断ったけど)
ぁー・・・ホントに寝そう・・。
















「・・ハィ、終わった。」

「ん〜・・・ありがと・・。」








涼に髪を拭いてもらって、結構眠たさがピークにきていた私はそのまま後ろの涼に背中を預けた。
そしたら涼はちゃんと自分の胸元にもたれさせてくれて、私のおなかに手をまわした。
ヤバィー・・気持ちよさすぎて寝ちゃうよ・・。
























「・・・、シャンプーかえた?」




私の意識が夢と現実の間を彷徨ってる中で、涼がそう言ったのが聞こえた。

かえましたー・・つい最近・・14日間試してみようとかなんとかのー・・・








































ヤバィ!これはヤバィぞ!!
起きろ自分!!

















「ちょ、涼、やめ・・;」

「あ、起きてた?」












夢うつつの中で、イヤな予感がして意識が現実に戻った。
その予感は的中。


涼が、私が寝かけていたことをいいことに、Tシャツの下に手入れてきた。













「涼さんー?この手はなんですか?」

「見てのとおり?」

「寝込みを襲わないでクダサイ。」

「・・んだよ、いいだろ、別に。」

「イヤー。」

「なんで?今更」






涼の私を抱きしめてる力が強くなった。
そして涼はそのまま私の首筋に唇を落としてきた。
マズィ、逃げれない;;













「ちょ、涼っ;離してー;;」

「嫌。」

「こっちも嫌だってば;;」












「・・そんなに嫌?」








私がジタバタしてたら、涼は私の耳元で寂しそうな声でそう言った。
そんな声で言わないで・・しかも耳元で(汗)













「だって・・今日無理だもん。」




「……。」




「・・女の子の日?v」





「……はぁ・・先に言えよ;」

「だって、涼が言う前に襲ったんじゃん。」

「襲ってねぇし。」

「襲った−寝込み襲ったー。」

「・・ハィハィ、そう思いたきゃ思っとけ;」








涼は私を強く抱きしめたままだったけど、しばらくして開放してくれた。
そりゃ私だって涼といちゃつきたいけどね?
今日は無理。














「ほら、もう遅いからさ?帰らないとおばさん達も心配するよ?」

「ハィハィ、帰りますよー。」

「ぇ、ゴメン、すねないで・・;」

「分かってるって(笑)」

「・・だまされた・・。」




「じゃぁな。また来る。」

「ぅん。あ、ちょっと待って。」

「・・?」







荷物を持って立ち上がった涼を引き止めて、涼の元に立ち寄った。






「まだ言ってない。 おかえり、涼。」




背伸びをして、久々のキスと一緒に。















***後書き***
月下様への相互記念夢です・・ハィ。
兄弟か涼で、甘いのってことだったんで、涼で甘めにしてみました・・。
これ、甘いのか!?甘いですよね!?
自分で書いててちょっと恥ずかしかったです・・読むのと書くのは違いますね(汗)
ぁーでもよく考えるとあんまり甘くない?
言ってくだされば書き直します(汗)

月下様へのささげものでした。
月下様、相互ありがとうございました!!
これからもよろしくお願いしますね!!      HAL*DREAM 春