「かっちゃんおまたせー…あれ？」
「外間先輩？」
「遅いよ、弘樹。」













　　　　　　　　弘樹君のさぼりびより。





























この時間、ちょうど昼休みが終わる５分前、俺はいつも屋上に来てサボってた。
というか、かっちゃんに付き合ってた。まぁ直人みたいにパシられてたわけじゃないし、俺も暇だったから。
昼休みが始まると、かっちゃんが先に何故か仲がいい生徒会長に鍵を借りに行って、俺はその後で屋上に行く。
だからココには二人だけ…だったはずなんだけど。






「弘樹、この子。」
「へ？」
「んで、コレが弘樹。」
「あぁ、ハイ。」






コレって…ひどいよかっちゃん。
かっちゃん曰く、「涼のクラスの子で、俺が来た時にはすでに寝てた」らしい。
っていうかかっちゃんにも負けてないほど不良っぽい。…血つながってないかな？






「、結局授業でなくていいの？」
「いーです。どうせ数学なんで。」
「数学の先生怖くねぇ？」
「別に。私部活やりにきただけなんで。」
「それでいいの？」
「北尾先輩こそ。」






風がちゃんのおろしたままの髪をほんの少し揺らす。
…あ、可愛い。マジタイプ。






「弘樹。何ボーっとしてんの。」
「え、え？俺ボーっとしてた？」
「うん。何か必死にを見つめてた。」
「えっ？！」
「先輩、からかうのもいい加減にしてください。」
「ゴメンゴメン。」
「外間先輩、すみません。気にしないでください。」
「ぅえ？！…あぁ、大丈夫。」
「弘樹今直人並におかしかったよ。」
「…酷いよ、カッチャン」
「そうですよ、先輩。外間先輩が可哀想じゃないですか」
「えー、何？全部俺が悪い？」
「「もちろん。」」
「弘樹？（笑顔）」
「あ！…ごめんカッチャンつい。」




その後俺らは結局一時間、３人で話していた。
やっぱりちゃんって、可愛いな…




キーンコーンカーンコーン…


「あ、チャイム。」
「あ、じゃあ先輩、私次体育なんで出ます。」
「いってらっしゃーい」
「じゃあ、また今度。…外間先輩も。」
「…わ、分かった。」






少し重く軋んで屋上のドアがしまった後、俺は気になってかっちゃんに聞いてみた。




「ねぇ、あの子かっちゃんとどういう関係？」
「え？だからさっき会ったんだってば。」
「じゃああの子の好きな人とか知らない？」
「知ってるよ？」
「えぇー…俺ちょっとあーゆータイプ好きなんだけど。」
「俺の友達で、イニシャルＨ.Ｈで眉間にホクロがある人。」
「それじゃ分かんないよー…って、え？」
「あーあ。俺も狙ってたのになー。残念。」
「え？え？かっちゃん、それってもしかして…」
「さてとー。一眠りしよーっ！」
「えー！待って！」











-ＥＮＤ-